リッケンが開発した蒸し機シリーズ「ムシマルクン」についてご説明します。自然の地熱に近い熱気の利用を目指してつくられたムシマルクンは、熱湯の熱エネルギーを100%使用することで高品質な蒸し加工を実現。有名食品会社の高級饅頭や大手コンビニエンスストアのおにぎりなど、ムシマルクンでしかつくれない製品も存在するほど高性能な蒸し機です。
赤飯は冷えたら固くなるものというイメージがありますが、ムシマルクンで蒸し上げた赤飯は3日たってもソフトな状態を保てます。お米の一粒一粒が膨らみ、照りも申し分なし。良品の比率を示す歩留まり率は1.8~2倍になります。
ムシマルクンを使うことで、20分以上蒸し上げても生地が破れることはありません。粘性のある小麦粉は15分を過ぎると弾性に変化。この変化の中で生地の保水性が高まり、ふっくらもちもちとした感触が生まれます。
肉のドリップ(急速解凍などにより細胞が破壊されて水分が漏れ出ること)はほとんどなく、うま味をキープ。中はきれいな桜色に仕上がります。
70℃の熱で25分ほどかけてじっくり蒸し上げることで、まったくムラがない温泉玉子ができあがります。
茶碗蒸しは加熱温度が低すぎても高すぎてもうまく固まらない、温度のコントロールが難しい料理です。ムシマルクンなら最適な温度を保て、湿度や蒸気圧まで微調整できます。
ムシマルクンの「BOX式低温蒸し庫LTC型」では、LTC型低温殺菌装置を採用しています。

LTC型低温殺菌装置の特長は、以下の通りです。
- 殺菌効率がよい
直接殺菌では通常の3倍の効果を発揮。そのため、低温でも安全です。
- 温度ムラがない
水蒸気が秒速70cmで庫内を移動するので、庫内の温度差は0.5℃以内。そのため仕上がりがよく、昇温時間も早いのが特徴です。
- 省力・省スペース
コンテナを段積みにすることで熱効率がアップさせ、省力化。省スペースも実現しました。
生蒸気式 | LTC型 | |
---|---|---|
温度差 | 上下の誤差が大きい | 極めて安定している |
蒸気 | 排気 | 再利用 |
昇温 | 遅い | 早い |
水蒸気 | 庫内を通過しない | 庫内を通過する |
直接加熱 | 場所によりある | ない |
品質 | 場所によりムラがある | ムラがない |
時間短縮 | できない | 生蒸気式より時間短縮できる |